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令和8年度 税制改正大綱を読む⑮【法人課税6】その他(円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律?)

シリーズ15回目。

「法人課税」の最後で、テーマは「その他」です。

✅ 公益法人等の収益事業課税除外について

✅ 専修学校と指定寄付金について

✅ 国庫補助金の圧縮記帳について

✅ 「円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律」について

✅ その他諸々

って感じで、この項目にピンときた事業者さん以外は、あまり関連の無い項目かと思います。

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まずは、「国税」から。

(1)公益法人等の収益事業に係る課税について、次の見直しを行う。

① 次の事業を収益事業から除外する。

イ 脱炭素成長型経済構造移行推進機構が脱炭素成長型投資事業者排出枠の買入れに関する業務として行う物品販売業

ロ 電気事業法の改正を前提に、広域的運営推進機関が同法に基づく次の貸付業務として行う金銭貸付業

(イ)一定の送電用又は変電用の電気工作物の整備等をする一般送配電事業者又は送電事業者に対する貸付業務(広域系統整備交付金交付等業務を除く。)

(ロ)一定の発電等用電気工作物の整備等をする発電事業者に対する貸付業務

② 収益事業から除外される医療保健業について、次の見直しを行う。

イ 医師会法人等がその開設する病院又は診療所において行う医療保健業の要件のうち「その医師会法人等の受ける診療報酬又は利用料の額が、健康保険法の規定等により算定される額以下であること」との要件について、関係法令の改正を前提に、特定外国人患者から受ける診療報酬の額(療養の給付並びに入院時食事療養費及び入院時生活療養費に係る療養に相当する給付に係るものに限る。)にあっては、「その診療報酬の額が、その算定
される額に3を乗じて得た額以下の額であって地域における標準的な料金を超えないものとして厚生労働大臣の証明を受けているものであること」との要件とする。

ロ 公的医療機関に該当する病院等を設置する農業協同組合連合会が行う医療保健業の要件について、関係法令の改正を前提に、次の見直しを行う。

(イ)「その農業協同組合連合会が自費患者から受ける診療報酬の額が、健康保険法の規定等により算定される額以下であること」との要件について、特定外国人患者から受ける診療報酬の額(療養の給付並びに入院時食事療養費及び入院時生活療養費に係る療養に相当する給付に係るものに限る。)にあっては、「その診療報酬の額が、その算定される額に3を乗じて得た額以下の額であって地域における標準的な料金を超えないものであること」との要件とする。

(ロ)特別の療養環境に係る病床の病室差額料に係る要件について、特別の療養環境に係る病床の病室差額料の平均額を1万円以下(現行:5,000円以下)に引き上げる。(再掲)

ハ 無料又は低額な料金による診療事業等を行う公益法人等が行う医療保健業の要件のうち「その公益法人等が自費患者から受ける診療報酬の額が、健康保険法の規定等により算定される額以下であること」との要件について、関係法令の改正を前提に、特定外国人患者から受ける診療報酬の額(療養の給付並びに入院時食事療養費及び入院時生活療養費に係る療養に相当する給付に係るものに限る。)にあっては、「その診療報酬の額が、その算定される額に3を乗じて得た額以下の額であって地域における標準的な料金を超えないものとして厚生労働大臣の証明を受けているものであること」との要件とする。

(注)
上記の「特定外国人患者」とは、自費患者である外国人であって公的医療保険に加入していない者をいう。

③ 収益事業から除外される専修学校が行う技芸の教授及び学力の教授(以下「技芸の教授等」という。)について、次の見直しを行う。

イ その技芸の教授等に、専修学校の専攻科における技芸の教授等でその年平均の単位数が31 単位以上であること等の要件に該当するものを加える。

ロ その技芸の教授等の要件のうち専修学校の専門課程における1年間の授業時間数に係る要件について、学校教育法等の改正による単位制への移行に伴う所要の措置を講ずる。

ハ その他所要の措置を講ずる。

(2)寄附金の損金不算入制度について、次の見直しを行う(次の②イ(ハ)に係る見直しを除き、所得税についても同様とする。)。

① 専修学校の専攻科(その修業期間を通ずる単位数が62単位以上であるものに限る。以下同じ。)の教育の用に供される校舎等の取得等に充てるためのその専攻科を置く学校法人(準学校法人を含む。以下同じ。)に対する一定の寄附金及び専修学校の専攻科の教育の用に供される費用等に充てるための日本私立学校振興・共済事業団に対する一定の寄附金を、指定寄附金とする。

② 次の事項について、学校教育法等の改正による専修学校の専門課程の単位制への移行に伴う所要の措置を講ずる。

イ 指定寄附金となる次の寄附金における専修学校の専門課程の範囲

(イ)専修学校の一定の専門課程の教育の用に供される校舎等の取得等に充てるためのその専門課程を置く学校法人に対する寄附金

(ロ)専修学校の一定の専門課程の教育の用に供される費用等に充てるための日本私立学校振興・共済事業団に対する寄附金

(ハ)専修学校の一定の専門課程を置く学校法人の設立に必要な費用に充てるためのその設立を目的とする法人に対する寄附金

ロ 特定公益増進法人となる一定の専門課程による教育を行う専修学校の設置を主たる目的とする学校法人におけるその対象となる専修学校の専門課程の範囲

③ 指定寄附金となる学校等の教育に必要な費用等に充てるための日本私立学校振興・共済事業団に対する寄附金について、その寄附金の受入れの実績が一定の基準以上であること等の要件を満たす学校法人にあってはその受入れに係る一定の書類の作成を不要とする等の当該寄附金に係る手続の簡素化を行う。

④ その他所要の措置を講ずる。

(3)国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入制度について、対象となる国庫補助金等の範囲に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法に基づく助成金で地熱ポテンシャル高度利活用技術開発(仮称)等に係るものを加える(所得税についても同様とする。)。

(4)企業再生に関する税制について、次の措置を講ずる(次の①の措置は、所得税についても同様とする。)。

① 個別評価金銭債権に係る貸倒引当金制度について、貸倒引当金の繰入事由に金銭債権に係る債務者について生じた円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律の規定による権利変更決議に基づいてその弁済を猶予され、又は賦払により弁済されることを加え、その場合の繰入限度額をその金銭債権の額のうち5年以内に弁済されることとなっている金額以外の金額とする。

② 欠損金の繰越控除制度について、控除限度額がその繰越控除前の所得の金額となる事実に円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律の規定により権利変更決議が効力を生じたことを加える。

③ 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う法人税額、地方法人税額及び防衛特別法人税額の還付の特例について、還付請求の対象となる事実に円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律の規定により権利変更決議が効力を生じたことを加える。

(5)社会医療法人制度における認定要件のうち「自費患者に対し請求する金額が、社会保険診療報酬と同一の基準により計算されること」との要件について、特定外国人患者に対し請求する診療報酬の額(療養の給付並びに入院時食事療養費及び入院時生活療養費に係る療養に相当する給付に係るものに限る。)にあっては、関係法令の改正により「その診療報酬の額が、社会保険診療報酬と同一の基準により計算される金額からその金額に3を乗じて得た金額までの範囲内であって地域における標準的な料金を超えないものであること」との要件とする見直しが行われた後も、その見直し後の社会医療法人を引き続き公益法人等(法人税法別表第二)とする。

(注)
上記の「特定外国人患者」とは、自費患者である外国人であって公的医療保険に加入していない者をいう。

(6)社会福祉法の改正を前提に、社会福祉法人の解散時における残余財産の帰属先として認められるものの範囲の見直し後も、社会福祉法人を引き続き公益法人等(法人税法別表第二)とする。

(7)農林中央金庫法の改正を前提に、農林中央金庫の本来業務の範囲の見直し後も、農林中央金庫を引き続き協同組合等(法人税法別表第三)とする。

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続いて、「地方税」。

(1)学校教育法の改正により専修学校に専攻科が設置された後も、専修学校について、収益事業を行わない場合には、引き続き法人住民税及び法人事業税を非課税とする措置を講ずる。

(2)社会福祉法の改正を前提に、社会福祉法人の解散時における残余財産の帰属先として認められるものの範囲の見直しを行った後も、見直し後の社会福祉法人について、収益事業を行わない場合には、引き続き法人住民税及び法人事業税を非課税とする措置を講ずる。

(3)電気事業法の改正を前提に、独立行政法人製品評価技術基盤機構が行う業務に、事業用電気工作物の製造業者等に対する立入検査が追加された後も、引き続き法人住民税の非課税独立行政法人とする(非課税独立行政法人の規定があるその他の全ての税目についても同様とする。)。

(4)国税における諸制度の取扱い等を踏まえ、その他所要の措置を講ずる。

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次回からいよいよ「消費課税」です。

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