自動車業界の税務ポイント

令和8年度 税制改正大綱を読む⑯【消費課税1】国境を越えた電子商取引に係る課税の見直し(特定少額資産の譲渡・特定少額資産販売事業者)

シリーズ16回目。

ここから「消費課税」の話です。

いわゆる「消費税」も「消費課税」の項目の1つですが、「消費税=消費課税」ということではなく、自動車に関する税金なども「消費課税」に含まれます。

1つ目のテーマは「国境を越えた電子商取引に係る課税の見直し」となっています。

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まずは、国税です。

(1)課税の対象の見直し

① 通信販売の方法により国内以外の地域から国内に宛てて発送される資産(一の資産の対価の額が1万円(税抜き)以下であるものに限る。)の譲渡(以下「特定少額資産の譲渡」(仮称)という。)について、資産の譲渡等に係る消費税の課税の対象とする。

(注)
簡易課税制度における仕入控除税額の計算の基礎となる課税資産の譲渡等の範囲から特定少額資産の譲渡に該当するものを除外する。

② 下記(3)①の登録を受けた事業者(以下「特定少額資産販売事業者」(仮称)という。)が行った特定少額資産の譲渡に係る課税貨物(次に掲げる事項がその課税貨物の輸入申告書等に付記されているものに限る。)の保税地域からの引取りについては、輸入に係る消費税が課税されないための措置を講ずる。

イ その課税貨物に係る特定少額資産の譲渡を行った特定少額資産販売事業者の登録番号

ロ その課税貨物が特定少額資産の譲渡に係るものである旨

(注)
特定少額資産の譲渡に係る課税貨物が郵便物として輸入される場合には、上記の輸入申告書等に代えて、郵便に関する条約に基づき、差出人がその課税貨物に貼り付け、又は添付した税関告知書に上記イ及びロに掲げる事項が付記されているものを上記の措置の対象とする。

③ 事業者(免税事業者を除く。)が特定少額資産の譲渡を行った場合において、その特定少額資産の譲渡に係る課税貨物に輸入に係る消費税が課されたときは、その課税貨物に係る輸入許可書等の保存を要件として、その課税期間における課税標準額に対する消費税額からその特定少額資産の譲渡に係る消費税額を控除する。

(2)物品販売に係るプラットフォーム課税の導入

① デジタルプラットフォームを介して行う次に掲げる資産の譲渡のうち、下記②の指定を受けたプラットフォーム事業者(以下「第2種プラットフォーム事業者」(仮称)という。)を介してその対価を収受するものについては、第2種プラットフォーム事業者が行ったものとみなす。

イ 国外事業者が国内において行う資産の譲渡(これに付随して行われる資産の譲渡等を含むものとし、特定少額資産の譲渡に該当するものを除く。)

ロ 事業者が行う特定少額資産の譲渡

(注)
上記の見直しに伴い、電気通信利用役務の提供に係る特定プラットフォーム事業者の名称を「第1種プラットフォーム事業者」(仮称)とする。

② プラットフォーム事業者のその課税期間において上記①イ及びロに掲げる資産の譲渡に係る対価の額の合計額が 50億円(税込み)を超える場合には、そのプラットフォーム事業者に国税庁長官への届出義務を課すとともに、国税庁長官はそのプラットフォーム事業者を第2種プラットフォーム事業者として指定する。

③ 第2種プラットフォーム事業者は、上記①イの国外事業者が国内において行った課税仕入れ及びその国外事業者が行った課税貨物の保税地域からの引取りのうち、プラットフォーム課税の適用を受ける上記①イに掲げる資産の譲渡にのみ要するものを、あらかじめその国外事業者の承諾を得て、その第2種プラットフォーム事業者が行ったものとみなして、仕入税額控除を適用することができる。

(注)
上記の適用を受ける場合には、確定申告書に添付することとされている明細書に上記の仕入税額控除の明細を記載するものとする。

(3)特定少額資産販売事業者登録制度の創設

① 特定少額資産販売事業者の登録

「特定少額資産販売事業者」とは、特定少額資産の譲渡を行う事業者(免税事業者を除く。)であって、納税地を所轄する税務署長に申請書を提出し、税務署長の登録を受けた事業者をいう。

(注)
特定国外事業者(事務所、事業所等を国内に有しない国外事業者をいう。)が上記の登録を受ける場合にあっては、消費税に関する税務代理人があること等を要件に加える。

② 特定少額資産販売事業者の登録の取消し

特定少額資産販売事業者が、登録の取消しを求める届出書を納税地を所轄する税務署長に提出した場合には、その登録を取り消すことができる。

③ 事業者免税点制度との適用関係

上記①の登録を受けた日の属する課税期間の翌課税期間以後の課税期間については、上記②の登録の取消しを求める届出書の提出が行われない限り、事業者免税点制度は、適用しない。

④ 特定少額資産販売事業者の義務

特定少額資産販売事業者は、特定少額資産の譲渡を行った場合には、その発送に係る仕入書等に次に掲げる事項を記載し、かつ、その特定少額資産の譲渡に係る資産を輸入しようとする者又はその者の関税法の規定に基づく輸入の申告を代理する通関業者に対し、これらの事項を通知しなければならない。

イ その特定少額資産販売事業者の登録番号

ロ その特定少額資産の譲渡に係る資産に該当する旨

⑤ 特定少額資産の譲渡に係る仕入書等類似書類の交付等の禁止

イ 特定少額資産販売事業者が行う特定少額資産の譲渡に係る資産以外の資産について、特定少額資産販売事業者により特定少額資産の譲渡として行われたものであると誤認されるおそれのある仕入書等をその資産を輸入しようとする者及びその者の関税法の規定に基づく輸入の申告を代理する通関業者(以下「輸入者等」という。)に交付し、又は上記④イに掲げる登録番号若しくはその登録番号と誤認されるおそれのある番号及び上記④ロに掲げる事項を輸入者等に通知すること(以下「輸入者等への交付等」という。)を禁止する。

ロ 上記イの輸入者等への交付等に関する調査に係る質問検査権の規定を整備する。

(4)所要の経過措置

① 事業者免税点制度に係る特例

基準期間の初日が令和10年4月1日前であるときは、その基準期間の初日から上記(1)の見直しが行われていたものとし、かつ、下記②の特例によりプラットフォーム課税の適用があるものとして事業者免税点制度の規定を適用する。ただし、その基準期間の初日からその見直し等が行われていたものとして課税売上高を計算することにつき困難な事情があるときは、令和9年10月1日から同年12月31日までの間においてその見直し等が行われていたものとして計算した課税売上高に4を乗じて計算した金額によることを認めるほか、所要の経過措置を講ずる。

② 物品販売に係るプラットフォーム課税に係る特例

イ 令和9年1月1日からこの制度の見直しが行われていたものとして、同日から同年3月31日までの期間におけるプラットフォーム課税の対象となるべき上記(2)①イ及びロに掲げる資産の譲渡に係る対価の額の合計額に4を乗じて計算した金額が 50 億円(税込み)を超える場合には、そのプラットフォーム事業者に国税庁長官への届出義務を課すとともに、国税庁長官はそのプラットフォーム事業者を第2種プラットフォーム事業者として指定する。

(注)
上記の指定の効力は、令和10年4月1日に生ずることとする。

ロ 第2種プラットフォーム事業者の指定制度に係る手続について、所要の経過措置を講ずる。

(注)
上記の改正は、令和9年4月1日から適用する。

③ 特定少額資産販売事業者の登録に係る特例

特定少額資産販売事業者の登録については、令和9年10月1日からその申請を受け付けることとする。

(5)その他所要の措置を講ずる。

(注)
上記の改正は、(4)②及び③を除き、令和10年4月1日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び課税仕入れ並びに保税地域から引き取られる課税貨物について適用する。

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続いて、地方税。

消費税における国境を越えた電子商取引に係る課税の見直しに伴い、地方消費税について所要の措置を講ずる。

(注)
上記の改正は、令和10年4月1日以後に国内において事業者が行う資産の譲渡等及び課税仕入れ並びに保税地域から引き取られる課税貨物について適用する。

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消費税に関する項目については、地方税(地方消費税)は「国税に準じます」という立ち位置以外はありえませんね。

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