今回の記事は、「税制改正大綱を読む」シリーズの補足版です。
重要な改正となっているので、少し掘り下げていきたいと思います。
まず、税制改正大綱の該当部分の確認から。
(4)相続税等の財産評価の適正化
相続税法の時価主義の下、貸付用不動産の市場価格と相続税評価額との乖離の実態を踏まえ、その取引実態等を考慮し、次の見直しを行う。
① 被相続人等が課税時期前5年以内に対価を伴う取引により取得又は新築をした一定の貸付用不動産については、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。
(注)
上記の課税時期における通常の取引価額に相当する金額については、課税上の弊害がない限り、被相続人等が取得等をした貸付用不動産に係る取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した価額の100分の80に相当する金額によって評価することができることとする。② 不動産特定共同事業契約又は信託受益権に係る金融商品取引契約のうち一定のものに基づく権利の目的となっている貸付用不動産については、その取得の時期にかかわらず、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。
(注)
上記の課税時期における通常の取引価額に相当する金額については、課税上の弊害がない限り、出資者等の求めに応じて事業者等が示した適正な処分価格・買取価格等、事業者等が把握している適正な売買実例価額又は定期報告書等に記載された不動産の価格等を参酌して求めた金額によって評価することができることとする。ただし、これらに該当するものがないと認められる場合には、上記①に準じて評価(取得時期や評価の安全性を考慮)する。(注)
上記の改正は、令和9年1月1日以後に相続等により取得をする財産の評価に適用する。ただし、上記①の改正については、当該改正を通達に定める日までに、被相続人等がその所有する土地(同日の5年前から所有しているものに限る。)に新築をした家屋(同日において建築中のものを含む。)には適用しない。
これを分かりやすく和訳していきます(笑)
q(q@^З゜’+)⌒♪.゜*・|’`★艸)+゜.*・♪゜+.☆(★%’`!d*)⌒♪+.゜* 。:+0・(●’v`☆)゜:+゜
(4)相続税の財産が低く評価されるのを防止したいんじゃ!
貸付用不動産の相続税評価額が市場価格と比べてめっちゃ安くなってしまっているので、次の見直しを行いまーす。
① 相続開始の直近(5年以内)に取得した一定の貸付用不動産は、時価評価にしまーす。
(注)
上記の時価は、課税上の問題がなければ、取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した金額の8割で評価してもOKでーす。
② 不動産小口化商品の貸付用不動産は、5年以内とか関係なく、全部時価評価にしまーす。
(注)
上記の時価は、課税上の問題がなければ、業者が出してきた一定の金額で評価してもOKでーす。
(注)
これらの改正は、令和9年1月1日以後に相続等により取得をする財産の評価に適用しまーす。
ただ、5年以内ルールは、この改正がされる前から被相続人が所有していた土地(改正の5年前から所有しているものに限る。)に新築をした家屋(同日において建築中のものを含む。)には適用しませーん。
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といった具合ですね。
今回は随分と要約しましたが、この税制改正大綱を読むだけでは今後の具体的な制度までは分かりません。
下記の項目を中心に、その動向を引き続き注視しておく必要がありそうです。
✅ 貸付用不動産って、具体的にどういう範囲になる?
✅ 地価の変動等を考慮して計算って、具体的にどういう計算になる?
✅ 貸宅地、貸家建付地、貸家の評価減との関係はどうなる?
✅ 非上場会社が間接保有している場合、取引相場のない株式を評価する際の純資産価額の算定時も同様の見直しがされる?
✅ 通達の発遣日(本改正を通達に定める日)はいつになる?

